拾い読みや飛ばし読み等々の乱雑な読み方は通用しません。
本文を正しく読解して内容を正しく理解することが大切です。
特に明らかにするべきポイントは下記の5つです。
① 文書の種類
② 立場(書く側と読む側)
③ 主題(ほとんど1文目)
④ 用件(複数可)
⑤ 実際の状況
① 日本語なら文書の種類によって読み方を変えることは当然なので
無意識に実行しています。英語の場合は意識して実行すると要点が分かります。
② 色々な立場の人物が登場します。
書き手と読み手の立場を考えて読むと話が良く解ります。
③ 途中で何の話をしているのか分からなくなるときは主題を忘れています。
④ 書き手が読み手に何らかの行動を求めている文、それが用件です。
最重要の文なので必ず特定しましょう。複数を書く人もいます。
⑤ TOEICが試すのは究極的には実際の状況が分かっているかどうかです。
現実の現場でも実際の状況が分からなければ英文を読んだ意味はありません。
本文で設問の該当箇所を特定する
「何となく」で答えを選んでいる限り、正解率は上昇も安定もしません。
TOEICは個人の感覚を評価する試験ではありません。世界共通の客観試験です。
TOEICを正しく理解できている人であれば、どこの誰が考えても
正解が1つに決まる情報が本文に必ず書いてあります。
時間制限がある本番では「何となく」で構わないですが
普段の勉強では設問の該当箇所を本文で必ず特定して
問題パターンと単語の言い換えを蓄積しましょう。
選択肢同士を比較検討しない
選択肢に答えは書いてありません。本文の該当箇所に書いてあります。
よって本文を理解していないのに選択肢を見比べるのは時間の無駄です。
見比べるべきは本文の該当箇所と選択肢です。正解の基準は下記の2点。
① 実際の状況が同じ
② 本文の具体的な情報を抽象的な表現で言い換えている
3文書の解き方
文書間の情報を組み合わせることによって答えを出します。
組み合わせのパターンは 1+2、1+3、2+3 の合計3通りから
通常2問、稀に3問で同じ組み合わせは1回だけです。
組み合わせ問題を速く解くためには今解こうとしている問題が
上記のどのパターンか解く前に分かり該当箇所も予測できることが必要です。
これができないと3文書の膨大な情報の中から
解答根拠を当てもなく探し回って時間と労力を無駄にするので
設問文と選択肢から組み合わせパターンと該当箇所を特定する方法を私が教えます。
PART 7 Directions:
1行目 In this part you will read a selection of texts, such as
magazine and newspaper articles, e-mails, and instant messages.
such as = for example。textsの具体例を挙げる合図。
名詞の具体例は名詞。具体例のA=1番はmagazineではなくarticles。
(magazine and newspaper)articles= (形容詞and形容詞)名詞。
名詞と名詞の連続は前の名詞が形容詞に変化します。
訳は「の」を足すだけです。B=2番はe-mails。C=3番はmessages。
2行目 Each text or set of texts is followed by several questions.
follow「後に続く」S←Oで逆の順番。例 I follow you.「私は貴方に続く」
受動態は元の目的語が主語の位置に来ているので今度は順番通り。
3行目 mark the letter A,B,C,or D on your answer sheet.
letterは「手紙」じゃなくて「文字」A,B,C,or Dは具体例。
サンプル問題
Questions 19-20 refer to the following text-massage chain.
チャット問題のポイントは指示語(代名詞)の特定と省略の補足の2点です。
19. For whom do the writers most likely work ?
For前置詞はwhom名詞とセットだからwhomは主語ではありません。
「誰の為に」doは助動詞で主語は複数で時制は現在を表します。
writersが主語。most likelyは両方副詞で「もっとも、ありそう」
人 work for 会社「人は会社に勤務している」
20. At 1:38 P.M., what does Ms.Bosco most likely
mean when she writes,"Are you kidding"?
doesは助動詞で主語が単数で時制は現在を表します。
動詞meanの目的語はwhat。What do you mean?と同じ構文。
writesの目的語は"Are you kidding"実際の発言内容は名詞の"カタマリ"
(A) thinksとMr.Dumasの間に接続詞thatの省略
(B) wouldは助動詞。ここでの意味は推測「だろう・でしょう」
(C) unit to arriveは名詞(to不定詞)=名詞(形容詞)unitがarriveする。
arriveの意味上の主語は人が多いですが、ここではSheではないことに注意。
(D) upsetは元は動詞。「させる」の意味の感情動詞。upな状態にsetする。
be動詞+Ved過去分詞=受動態「upsetされている」ここではangryの意味。
普通はV原形Ved過去形Ved過去分詞と活用しますがupsetは無変化で全部upset。
thatは接続詞。have動詞+been過去分詞+Ved過去分詞=現在完了形+受動態。
本文のポイント
① see動詞直後の if 接続詞は「もし」じゃなくて「かどうか」
③ Found it. 主語は I の省略。it は現時点の主題で単数名詞のtrayを指す。
④ startsが現在形である理由は間近の未来だから。
willとかbe going toを使う余裕もない位に間近。
⑤ the refrigeration unitが登場して主題が変わったことに注意。
⑥ Theyはunitの配達業者と考えられます。
we'dの’d=would「推測・予定」この it はunitを指すことに注意。
直前文で現時点の主題はtrayからunitに変わっています。
⑨ will do.「これからする」主語は I の省略。doはleave以下と同じ。
in about 40 minutesの in は「以内」ではなく「後」
サンプル問題
Questions 21-24 refer to the following Web page.
パッと見で量が多くて大変そうと思いました?
まとめて解けば確かに難しいです。しかしTOEICには
まとめて読んでまとめて解くというルールはありません。
一見難しく思える英文でも分ければ簡単になります。
赤字で①②③④と分けてある通りに分けて読んで解いてください。
21. Who are the instructions intended for ?
元の語順は The instructions are intended for who ?
The instructionsで本文の英文の種類が指示であると分かります。
本文の1文目で入札(bid)の案内であることがハッキリします。
intendは頻出の動詞で「意図する・目的とする」
要は読む側の立場です。立場は通常1文目に書いてあります。
http://straubuniversityschoolofmedicine.edu/vendorsと
①主語のStraub University School of Medicineから
書き手の立場は大学の医学部・薬学部であることが分かります。
反対に読み手の立場はvendor=21(A)sellers。
直後のto不定詞で説明があります。to provide以下
surgical gloves , laboratory coats , and protective goggles
主題は上記3つ。主題は動詞の目的語の名詞であることが最も多いです。
21.(A)medical suppliesでまとめてあります。
本文の具体的な情報を選択肢で抽象的な表現で言い換える典型的な問題です。
22. What are the candidates required to submit ?
元の語順は The candidates are required to submit what ?
この設問から提出物の提出が本文の用件の1つであることが分かります。
本文②4個の箇条書きから4個の提出物が必要であると分かります。
まとめて読むと覚えられない人は1個読む毎に選択肢と照合する方が良いです。
本文と選択肢の両方に記載があるのはどれかという問題です。
23. When will candidates learn if they have been selected ?
learnは「学ぶ」ではなく「知る」knowと同じ。
動詞直後の if は「もし」ではなく「かどうか」
要は「入札の結果発表は何月か?」設問の先読みで本文に求める情報を
ハッキリしておくと本文を読んでいる最中にハッキリと分かります。
その時点で本文を読むのは一旦中断して選択肢を見て選んでください。
そうせずに最後まで読み進むとさっき書いてあったことを
忘れるので読み直しとなって時間が足りなくなります。
24. In which of the positions marked [1],[2],[3],
and[4] does the following sentence best belong ?
前置詞とセットになっている名詞は主語ではありません!
よって in とセットのwhichも of とセットのpositionsも主語ではありません。
markedはthe positionsを後置修飾する過去分詞の形容詞で受け身の意味。
「される・された」[1][2][3][4]はmarkedを後置修飾する副詞の役割。
doesは助動詞、主語は単数で時制は現在であることを示します。
だから主語はsentence。動詞はbelong。
bestはbelongを修飾する副詞。訳は「ベストに」で良いです。
24.の設問は解法は ① 挿入文から直前文を予測 ② 指示語に注意
" All documentation must arrive by this date in
a sealed envelope addressed to the School
of Medicine's Purchasing Department. "
sealedとaddressedは共にenvelope「封筒」の形容詞です。
ここで注意すべき指示語は this date「この日」
直前文に全書類必着の期限が書いてあると予測します。
[2]の直前文に日付はありますがメールでの質問の提出期限なので違います。
[3]の直前文 Proposals = 挿入文 documentation
同直前文 must be received = 挿入文 must arrive
同直前文 no later than August 15 = 挿入文 by this date
本文赤字④3行目contractと4行目agreementの言い換えは非常に良く出ます。
1回目の登場では「a 名詞」2回目「the 名詞」の言い換えは頻出パターンです。
サンプル問題
Questions 25-29 refer to the following article, e-mail, and Web page.
25. What is the purpose of the article ?
記事の目的=記事の主題は通常1文目に書いてあります。
3行目addingは現在分詞で意味上の主語は前文全体。意味上の目的語はbuilding。
26. Who most likely is Mr.Paugh ?
Mr.Paughの立場が問題です。2文書目のe-mailの読み手の立場がMr.paugh。
To: nathanpaugh@ioscodesign.com
@会社名が表示されます。一般的に会社名にdesignが付く業種です。
次は書き手をチェック From: ccovey@tedesintl.com
intlはinternationalの略。業種は不明ですが国際的な会社なんでしょう。
次に主題をチェック Subject: Tedes Building
Tedes International社のビルが主題です。
1文目 The preliminary drawings you sent 〜
Theは定冠詞。特定できることを示します。日本語では「その仮の下書き」
SubjectのTedes Buildingのことです。emailでは主題から1文目で
早速言い換えがありますので早速つないで読んでください。
話が速い人はこの時点で読み手はビルの下書きを送ったのだから
26.の答えは(B)建築士か(C)不動産屋の2択まで絞れます。
2文目 I think your proposal to demolish
most of the east wall and install floor-to-ceiling windows is terrific.
この文でほとんど確定です。読み手は壁を取り壊して全面窓を設置するという
提案をしているので一般的には建築士。不動産屋の可能性もあると思った人は
最終文 Please move forward with drawing up draft plans. で確定です。
move forward「前に進む=話を進める」「設計図を書き上げることについて」
2文書目の読み手Paughが書いた設計図を2文書目の書き手Coveyが勤務している
Tedes International社の役員会に提出して承認を求めるという話の展開です。
27. Which former Rudi’s location did Tedes
International choose for its headquaters ?
選択肢が全て固有名詞のみであることから組み合わせ問題と判断します。
一方の該当箇所は住所がまとめて書いてある1文書目の第2パラグラフです。
他方は3文書目の1行目です。共通点はmagastoreという名詞を含むこと。
共通のキーワードを含む文と文を組み合わせると正解が分かるようになっています。
これが組み合わせ問題の最も典型的なパターンです。
28. What aspect of the design suggested by
Ms.Covey was ultimately rejected ? 主語はaspect。動詞はwas。
選択肢が名詞だけであることから組み合わせ問題と判断します。
27番が1文書目と3文書目の組み合わせだったので
それ以外つまり1文書目と2文書目か2文書目と3文書目です。
設問文からCoveyが提案したのが先で拒否されたのが後です。
よって2文書目と3文書目の組み合わせと分かります。
1文書目→2文書目→3文書目の時系列で並んでいます。
該当箇所は2文書目の第2パラグラフ3行目に重役室は1階に設置する話と
3文書目の第2パラグラフ2行目末から3行目に重役室は2階にあることが
矛盾していることから正解が分かります。本番では捨てるべき難問です。
29. What is implied by the reviewer ?
reviewerが書き手の3文書目についての普通の問題です。
(A)を選んだ人が多かったのですが「拡大する計画をしている途中」とは
例えば海外進出・人員増加・店舗拡張の計画を立てている段階です。
本文には本社を移転したと書いてあっただけです。
本文のポイント解説
1文書1パラ8行目 relyingは現在分詞で意味上の主語は文の主語と同じRudy's。
同11行目 resultingも現在分詞ですが意味上の主語は前文全体。
2文書1パラ2行目 If we were to leave everything as it now is ,
高校で習った If I were a bird の仮定法。wereだけど過去の話はしていない
ことがポイント。ただしTOEICの世界には「もし私が鳥だったら」とか
実際に絶対にありえない話をする人はいません。ただの仮定と思ってください。
asは接続詞で意味は「同じように」
itは現時点の主題で単数名詞のeverythingを指しています。
as it now is「全部が今あるのと同じように」
2文書2パラ1行目 where it is は副詞のカタマリで「それがある場所に」
itが指すのはstairway。so thatは接続詞で意味は「目的は」
3文書http://www.buildingmonthly.com
monthlyは「月刊誌」不動産の業界紙を表す会社名。
自社のホームページに記事を掲載している状況。
投稿したMontyKはTedes社のビルを実際に見に行った不動産業界の人。
3文書2パラ3行目 floor, which houses offices for upper management.
名詞の後のwhichは関係代名詞でfloorを説明する合図。
housesは動詞!言い換えは has か accomodate で意味は「備える・収容する」